原民喜の名文

原民喜の作品から、よく知られた一節を集めました。

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原爆小景

水ヲ下サイ アア 水ヲ下サイ ノマシテ下サイ 死ンダハウガ マシデ 死ンダハウガ

原民喜『原爆小景』の「水ヲ下サイ」の冒頭。被爆した人々の声をカタカナで書き留め、乾いた叫びそのものを詩にする。句読点もない途切れた言葉が、惨状を何より生々しく伝える原爆文学の一篇。

夏の花

ギラギラノ破片ヤ 灰白色ノ燃エガラガ ヒロビロトシタ パノラマノヤウニ アカクヤケタダレタ ニンゲンノ死体ノキメウナリズム スベテアツタコトカ アリエタコトナノカ パツト剥ギトツテシマツタ アトノセカイ テンプクシタ電車ノワキノ 馬ノ胴ナンカノ フクラミカタハ ブスブストケムル電線ノニホヒ

被爆直後の広島を馬車で進む場面に挿入された片仮名の詩。「この辺の印象は、どうも片仮名で描きなぐる方が応はしい」との言葉どおり、現実とは思えない光景を乾いた片仮名で書き留める。

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原民喜