小林一茶の名文
小林一茶の作品から、よく知られた一節を集めました。
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おらが春
から風の吹けば飛ぶ屑家は屑家のあるべきやうに、門松立てず、煤掃かず、雪の山路の曲りなりに、今年の春もあなた任せになん迎へける。 目出度さも中位なりおらが春
小林一茶『おらが春』(1819年の句文集)の冒頭を結ぶ一句。門松も立てず煤も払わず、成り行き任せに迎えた正月を、めでたさも人並みほどと詠む。貧しさを笑いに変える一茶らしさが凝縮している。
この期に及んでは行く水の再び帰らず、散る花の梢に戻らぬ悔ひごとなどゝ、あきらめ顔しても、思ひきりがたきは恩愛のきづななりけり。 露の世は露の世ながらさりながら
小林一茶『おらが春』で、疱瘡のため幼い娘さとを亡くす場面。世は露のようにはかないと分かってはいても、と言いさして終わる一句に、理屈では割り切れない親の悲しみがにじむ。一茶の句のなかでも特に知られた一句。