西郷隆盛の名文
西郷隆盛の作品から、よく知られた一節を集めました。
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遺訓
命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕末に困るもの也。此の仕末に困る人ならでは、艱難を共にして國家の大業は成し得られぬなり。
西郷隆盛の遺訓(『南洲翁遺訓』)三〇条。命も名も官位も金も望まない人こそ、国家の大事を共にできる——と語る、西郷の人物観の核心。
己れを愛するは善からぬことの第一也。修業の出來ぬも、事の成らぬも、過を改むることの出來ぬも、功に伐り驕謾の生ずるも、皆な自ら愛するが爲なれば、決して己れを愛せぬもの也。
「己れを愛する」ことこそ失敗の根本だと戒める二六条。事業の挫折も過ちの改められないのも、すべて自分を愛するところから来ると説く。
道は天地自然の道なるゆゑ、講學の道は敬天愛人を目的とし、身を修するに克己を以て終始せよ。
二一条。学問の目的を「敬天愛人」に置き、修養は克己で貫けと教える。西郷の座右の言葉として知られる。