トルストイの名文

トルストイの作品から、よく知られた一節を集めました。

3件

クロイツェル・ソナタ

早春のことであった。わたしたちはもう二昼夜も旅行をつづけていた。

『クロイツェル・ソナタ』の書き出し。長い汽車旅の車中で、乗り合わせた男が結婚と嫉妬をめぐる告白を始める枠物語の幕開け。

音楽は霊魂を高めも低めもしません、ただ魂をいら〳〵さす働きを持っているのです。なんてったらいいでしょう? 音楽は自分を忘れさせ、自分の位置を忘れさせます。

語り手ポズドヌイシェフが、妻と音楽家の合奏したベートーヴェンの曲を振り返って語る音楽論。題名の由来となった場面の一節。

イワンの馬鹿

ただイワンの国には一つ特別なならわしがありました。それはどんな人でも手のゴツゴツした人は食事のテイブルへつけるが、そうでない人はどんな人でも他の人の食べ残りを食べなければならないことです。

馬鹿のイワンが王となった国の風習。手のゴツゴツした働く人が尊ばれ、そうでない人は食べ残しを与えられる——労働を重んじるトルストイの思想が表れる結び。

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トルストイ