海野十三の名文
海野十三の作品から、よく知られた一節を集めました。
3件
蠅男
問題の「蠅男」と呼ばれる不可思議なる人物は、案外その以前から、われわれとおなじ空気を吸っていたのだ。
帆村荘六が活躍する『蠅男』の書き出し。怪人がすでに身近に潜んでいたと告げる語り口で、探偵小説らしい不穏な気配をつくる。
火星兵団
もはや「火星兵団」の噂をお聞きになったであろうか!
海野十三『火星兵団』の書き出し。読者に直接語りかける調子で、地球を狙う火星人の大部隊という奇怪な噂へ一気に引き込む。
わしは今から予言をする! 地球人類は、一人残らず死んでしまうだろう。
火星兵団の脅威を説いて名誉教授の座を追われた蟻田博士の言葉。誰にも信じられない警告から、少年科学冒険小説の大事件が幕を開ける。