私撰集とは

分類
形式・ジャンル
読み
しせんしゅう

天皇や上皇の命による勅撰とは別に、個人などが自らの方針で複数の作者の作品を選んだ集。和歌について用いることが多いが、漢詩・連歌・俳諧の撰集にもいう。主として一人の歌人の歌をまとめる私家集とは異なり、誰の歌をどのような基準で選び、どう配列するかという編者の仕事に特色が現れる。和歌では『古今和歌六帖』『拾遺抄』などが知られ、『小倉百人一首』のような秀歌撰もこれに準じて扱われる。『古今和歌六帖』のように歌を題ごとに分類して詠作の参考にする集もあれば、『小倉百人一首』のように歌人ごとに一首ずつ選ぶ集もあり、規模や目的は一様ではない。勅撰集に入らない歌を伝えるとともに、特定の時代の歌風や編者の評価を知る手がかりにもなる。ただし、私撰という名称は、公的な命令による編纂ではないことを示すもので、未刊行であることや、作品の評価が低いことを意味しない。勅撰集との関係が深い集もあり、成立事情を個別に確認する必要がある。和歌集を読む際には、個人の全作品に近づこうとする家集、選歌の方針が表れる私撰集、公的な撰集である勅撰集を区別すると、その集の性格をつかみやすい。

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