倒置法とは
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- 文体・技法
- 読み
- とうちほう
文を構成する語句を通常とは異なる順序に置き、強調や語調の変化を生む表現技法。日本語では、述語のあとへ主語・目的語・修飾語などを置く形が分かりやすい。たとえば、説明用の文「私はあの声を忘れない」を「忘れない、私はあの声を」とすれば、忘れないという判断を先に出し、何を忘れないのかをあとから示す形になる。読み手が情報を受け取る順序が変わるため、感情の勢いや余韻を生み、特定の言葉へ注意を向けることができる。詩歌では調べを整えたり、ある語を行末に置いて印象づけたりする働きもある。会話や独白では、感情が先に口をついて出る様子、あとから説明を足す様子などと結びつく。ただし、日本語の語順にはもともと一定の自由があり、順序が少し変わったものをすべて修辞上の倒置と呼ぶわけではない。前後の文脈と、通常ならどう言うかを比べる必要がある。また、名詞で文を終える体言止めとは、語順を変えるか、文末をどの形にするかという着眼点が異なる。一つの表現に両方の性質が重なることはあるが、別の技法として区別する。倒置を見つけるだけでなく、その順序だから伝わる強さや間を読むことが大切である。