現代訳論語(下村湖人)のあらすじ・登場人物
先師がいわれた——
- 文字数
- 125,948字
- 読了目安
- 約4時間12分
- 表記
- 新字新仮名
この作品について
「次郎物語」の作者・下村湖人が、「論語」全篇を平明な現代語に訳し、要所に自らの註釈を添えた一冊。漢文の素養がなくても孔子とその弟子たちの肉声にじかに触れられるよう工夫されており、「先師がいわれた——」という語り口が親しみやすい。冒頭には論語の成り立ちを説く長い解説が置かれている。
あらすじ
「東洋を知るには儒教を知らなければならない。儒教を知るには孔子を知らなければならない。そして孔子を知るには『論語』を知らなければならない」——冒頭の「『論語』を読む人のために」で、下村湖人は本書の意図を明かす。論語がどのように編纂され、焚書の厄をくぐり、斉・魯・古の三種のテキストとして伝わったか。朱子学と古学の解釈の違い、そして今日の読者がこの書をどう読むべきか。それらを丁寧に説いたうえで、全二十篇の訳が始まる。訳文はすべて「先師がいわれた——」という語りに統一され、原文の簡潔さを保ちながら、意味の通る自然な日本語に置き換えられている。学而の「学んで時にこれを習う」から、為政の「これを知るをこれを知るとなし」、里仁の「朝に道を聞かば夕に死すとも可なり」、そして最後の堯曰篇まで。各章のあとには「○」印で訳者の註が付され、語句の解釈が分かれる箇所や、孔子の言葉の背景が補われている。締めくくりとなる一章はこうである——「天命を知らないでは君子たる資格がない。礼を知らないでは世に立つことが出来ない。言葉を知らないでは人を知ることが出来ない」。長く教育の現場に立った訳者らしい、実践に引きつけた註がそれに続いている。
登場人物
- 孔子(先師) 本書で語られる中心
- 門人たち 顔淵・子路・子貢・曾子ら
冒頭部(原文より)
「論語」を読む人のために 東洋を知るには儒教を知らなければならない。儒教を知るには孔子を知らなければならない。そして孔子を知るには「論語」を知らなければならない。「論語」は実に孔子を、従って儒教を、また従って東洋を知るための最も貴重な鍵の一つなのである。
「現代訳論語」下村湖人(青空文庫)
末尾部(原文より)
先師がいわれた。―― 「天命を知らないでは君子たる資格がない。礼を知らないでは世に立つことが出来ない。言葉を知らないでは人を知ることが出来ない。」
「現代訳論語」下村湖人(青空文庫)
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