神楽歌とは

分類
形式・ジャンル
読み
かぐらうた

神楽の中で歌われる歌。古典文学でいう場合は、特に宮廷の御神楽に伝わる歌謡を指すことが多い。神を迎え、もてなし、送り返す祭儀と結びつき、歌い手の唱和や楽器の伴奏によって演じられる。榊・幣・杖などの採物に関わる歌のほか、民間の生活や恋を思わせる歌も含み、全体が神への祈りを直接述べる文章だけでできているわけではない。庭燎・採物・大前張・小前張などの区分で伝えられてきた。『古今和歌集』巻二十の「神あそびの歌」や、『拾遺和歌集』に収められた神楽歌も、その文学的な伝承を考える資料となる。歌詞には繰り返しや囃子詞があり、和歌の定型だけを基準にすると、その調べや構成を捉えにくい。儀礼の進行、声のやり取り、伴奏と結びついた言葉として理解することが重要である。一方、各地の神社や地域に伝わる神楽にも歌があり、「神楽歌」の語が常に同じ曲目や歌詞を指すわけではない。宮廷歌謡としての用法と、広く神楽の歌をいう用法を分けて読む必要がある。催馬楽や今様と並べて扱われることが多いが、祭儀と深く結びつく点が、その性格を知る基本となる。

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