シュルレアリスムとは
- 分類
- 文芸思潮
- 読み
- しゅるれありすむ
二十世紀のフランスで、詩人アンドレ・ブルトンらを中心に展開した文学・芸術運動。超現実主義とも訳される。大正13年(1924年)にブルトンが『シュルレアリスム宣言』を発表し、運動の考えを示した。日常の合理的な判断に縛られず、夢、無意識、偶然の出会いなどに注目して、人間の思考や想像力の可能性を探ろうとした。代表的な方法に、理性による選別をできるだけ差し挟まず、浮かぶ言葉を書き留める自動記述がある。詩や散文では、通常は結びつかない言葉や像を出会わせ、新しい現実の感覚を生み出そうとする。ダダイズムと関わりながら出発したが、既成の秩序を否定するだけでなく、夢と現実の関係を捉え直す思想をもった。運動は美術・写真・映画にも広がり、日本では西脇順三郎や瀧口修造らがその紹介や展開に関わった。現在の日常語でいう「シュールな」という、奇妙で意外な様子を指す用法とは、歴史的な運動としての意味を区別する必要がある。不思議な場面や夢が登場するという理由だけで、作品をこの流派に分類することはできない。作者の活動、制作方法、発表の場なども踏まえて理解する文学史上の概念である。