雑歌・相聞・挽歌とは

分類
形式・ジャンル
読み
ぞうかそうもんばんか

『万葉集』で歌の内容や詠まれた場を分ける、三つの主要な部立。雑歌は「ぞうか」と読み、相聞・挽歌に属さない歌を収めるが、単に分類できない余りの歌という意味ではない。天皇の行幸、宴、旅などの公的な場の歌や宮廷を讃える歌が含まれ、他の二部と並ぶ場合には先に置かれる。相聞は、もとは互いに消息を通わせる意味で、恋愛を詠む歌が多いものの、親子・兄弟姉妹・友人などの親しい感情を表す歌も含む。必ずしも二人が実際に贈り合った歌だけではない。挽歌は死者を悼む歌で、宮廷の葬送に関わる作や身近な人の死を悲しむ作がある。柿本人麻呂の長歌は、この挽歌の代表として知られる。この三分類は長歌・短歌・旋頭歌といった歌の形の区別とは別で、内容と形式の両方から一首を捉えられる。巻によって構成は異なり、四季の区分と組み合わせた部立もある。『古今和歌集』以後にも雑歌という名称は残るが、四季・恋・賀などが独立したため、その範囲や位置づけは変わった。同じ「雑歌」の語でも、どの歌集の分類かを確かめることが大切である。

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