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勾配(森川義信)のあらすじ・登場人物

非望のきはみ 非望のいのち

森川義信 1939年(昭和14年)11月 「荒地」

文字数
204字
読了目安
約1分
表記
新字旧仮名

この作品について

森川義信の代表作であり、戦前の詩誌『荒地』に載った詩。「非望のきはみ/非望のいのち」と始まる硬質な言葉で、挫折と欲望と、それでも続く道を歌う。鮎川信夫ら戦後『荒地』の詩人たちが、仲間の詩として特に大切にした作品として知られる。

あらすじ

短い詩。「非望のきはみ/非望のいのち/はげしく一つのものに向つて/誰がこの階段をおりていつたか」と始まる。時空をこえて屹立する地平を望んで立てば、悲風がかきむしるようにつんざき、季節はすでに終わりであった。たかだかと欲望の精神に、はたして時は、噴水や花を象眼し、光彩の地平をもちあげたか。清純なものばかりを打ち砕いて、なぜここまで来たのか、と問う。しかし結びで、「だがみよ」と視線が転じ、きびしく勾配に根をささえ、ふとした流れの凹みから、雑草のかげから、いくつもの道がはじまっているのだ、と静かに告げる。

冒頭部(原文より)

非望のきはみ 非望のいのち はげしく一つのものに向つて 誰がこの階段をおりていつたか 時空をこえて屹立する地平をのぞんで そこに立てば かきむしるやうに悲風はつんざき 季節はすでに終りであつた

「勾配」森川義信(青空文庫)

末尾部(原文より)

噴水や花を象眼し 光彩の地平をもちあげたか 清純なものばかりを打ちくだいて なにゆえにここまで来たのか だがみよ きびしく勾配に根をささへ ふとした流れの凹みから雑草のかげから いくつもの道ははじまつてゐるのだ

「勾配」森川義信(青空文庫)

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