出征(槙村浩)のあらすじ・登場人物
万歳の声に送られて
- 文字数
- 1,915字
- 読了目安
- 約4分
- 表記
- 新字旧仮名
この作品について
槙村浩が一九三二年に書いた詩。出征する兵士を民衆が歓呼で送る場面から、戦争の裏の真実を見つめる目へと転じる。伏せ字の多い当時の形を残し、反戦の思いを込めた一篇。
あらすじ
電車は進行を止め、バスは傾いたまま動かず、沿道の両側には雪崩を打つ群衆と提灯と小旗が波のように連なる。歓呼の声が怒濤のように跳ね返るなか、「おれたち」はアーチをくぐり、駅前の広場へ急ぐ。万歳の声が包み、旅がかくも民衆の歓呼に送られることを、語り手は不思議に思う。春の街は人いきれにむれ返り、銃を持つ手に熱気が伝わる。「おれたちこそ」と、苦闘する隣国の兄弟に送られた軍であり、国境を越えて共に暴圧の鎖を断ち切る自由の戦士だと、願いを込めて想像する。結びは、共に建設の歌を歌おうという呼びかけ。
冒頭部(原文より)
今宵電車は進行を止め、バスは傾いたまゝ動かうともせぬ 沿道の両側は雪崩れうつ群衆、提灯と小旗は濤のように蜒り 歓呼の声が怒濤のように跳ね返るなかをおれたちは次々にアーチを潜り、舗道を踏んで いま駅前の広場に急ぐ おゝ、不思議ではないか
「出征」槙村浩(青空文庫)
末尾部(原文より)
(1)革命 (2)援 (3)援 (4)赤 (5)日本 (6)帝国主義 (7)軍隊 (8)日 (9)戦 (10)つれて (11)爆発 (12)内細胞 (13)軍隊 (14)党 (15)兵士 (16)立 (17)手を握り (18)赤 (19)帝国 (20)赤 (21)赤 (22)日本ソヴェート共和国
「出征」槙村浩(青空文庫)
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