部立とは
- 分類
- 形式・ジャンル
- 読み
- ぶだて
歌集で、収める歌を内容や題材によって部類に分けること。また、その分類。『万葉集』では雑歌・相聞・挽歌が主要な部立で、四季の区分と組み合わせた巻もある。最初の勅撰和歌集である『古今和歌集』は、二十巻を春歌上・春歌下・夏歌・秋歌上・秋歌下・冬歌・賀歌・離別歌・羇旅歌・物名・恋歌一〜五・哀傷歌・雑歌上・雑歌下・雑体・大歌所御歌の順に分けた。四季と恋の歌が全体の柱となり、四季の巻では春の初めから冬の終わりまで季節の移り変わりを追い、恋の巻では恋心を抱き初めたころから、別れた恋を懐かしむ心境までを、恋の進み行きに沿って並べている。部立の中でも隣り合う歌どうしが言葉や趣向で結びつくよう配列されており、一巻を通して読むと一つの流れが感じられる。四季・恋・雑を中心とするこの構成は以後の勅撰集の規範となり、時代によって神祇歌・釈教歌などの部も立てられた。題詠が発達すると、歌人は四季や恋といった部立の枠組みを前提に歌を詠むようにもなった。小倉百人一首は勅撰集などから採った歌をほぼ時代順に並べたもので部立はないが、もとの歌集の部立によれば恋の歌が四十三首と最も多い。一首がどの部に置かれたかを見ると、編者がその歌をどう読んだかがうかがえる。