韻文・散文とは
- 分類
- 形式・ジャンル
- 読み
- いんぶんさんぶん
文章を、その音の組織や形式の面から分けるときの呼び名。韻文は、音数、強弱や長短の配列、押韻など、その言語に応じた韻律を意識して組み立てる表現である。和歌や俳句、漢詩、西洋の定型詩などが代表例となる。散文は、そうした一定の韻律上の型に従うことを基本としない文章で、小説、随筆、評論などに広く用いられる。ただし、散文に音の調子やリズムがないという意味ではない。語句の長さや反復、文の切り方によって、散文にも独自の調べが生まれる。韻文と散文は主に表現の形式に着目した区分であり、文学としての価値の高低や、感情的か論理的かを直接示すものではない。また、韻文と詩も完全な同義語ではなく、物語や戯曲が韻文で書かれることもあれば、散文の形で詩を作る散文詩もある。日本の古典では、物語や日記の散文の中に和歌を配し、異なる形式を組み合わせる作品が多い。どちらか一方へ作品全体を機械的に分類するより、どの部分で形式が変わり、そこで語りや感情がどう変化するかを見ることが重要である。詩歌と物語の関係や、翻訳で原文の調べがどう扱われるかを考える際にも基本となる。