仮名序・真名序とは

分類
形式・ジャンル
読み
かなじょまなじょ

『古今和歌集』に添えられた二つの序文。巻頭の仮名序は撰者の一人である紀貫之が仮名で書き、巻末の真名序は紀淑望が漢文で書いたとされる。両序は細部に違いがあるものの大筋は一致し、和歌の本質と起源、六義、歌の歴史、六歌仙の批評、撰集の経緯を述べている。どちらが先に書かれたかについては説が分かれる。仮名序は「やまとうたは、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける」と書き起こし、人が見るもの聞くものにつけて心に思うことを言い表したのが歌であり、花に鳴く鶯や水に住む蛙の声を聞けば、生きとし生けるものはみな歌を詠むのだと説く。続く「力をも入れずして天地を動かし、目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ、男女の仲をもやはらげ、猛き武士の心をも慰むるは歌なり」は、歌の働きを述べた一節としてよく知られる。中国の『毛詩』の大序にならって歌を、そへ歌・かぞへ歌・なずらへ歌・たとへ歌・ただこと歌・いはひ歌の六つに分け、柿本人麻呂を「歌の聖」と仰いで山部赤人と並べたうえで、僧正遍昭・在原業平ら近い時代の六人の歌人を評した。業平を評した「その心余りて詞足らず」などの言葉は、のちの歌の批評にもしばしば引かれる。仮名序に記された延喜5年(905年)4月18日の日付は、撰集の命が下った日とも奏上の日とも解されている。日本で最初のまとまった歌論とされ、修辞を凝らしたその文体は、以後の勅撰集の序の手本となった。

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