感情とは

分類
結社・団体
読み
かんじょう

大正5年(1916年)6月、萩原朔太郎と室生犀星がみずから感情詩社を興して創刊した詩の同人誌。二人の深い友情と詩業のゆりかごとなった、いわば二人誌で、大正8年(1919年)11月まで全32冊を重ねた。この感情詩社から、朔太郎が病的なまでに鋭敏な感覚を口語の音楽性へ昇華した第一詩集『月に吠える』(大正6年)が刊行され、日本の近代詩に口語自由詩を芸術として確立する画期となった。犀星もまた、ふるさとへの慕情をうたった『抒情小曲集』や、人道的な生命感に満ちた『愛の詩集』(いずれも大正7年)をこの社から世に送り、朔太郎と並ぶ抒情詩人としての地歩を固めた。北原白秋の詩風にも学びながら、二人は互いに刺激し合って独自の詩境を切り拓き、「感情」は大正期の口語自由詩運動を担う重要な拠点の一つとなった。

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