黄表紙とは

分類
形式・ジャンル
読み
きびょうし

江戸時代中期の安永4年(1775年)ごろから文化年間のはじめまで流行した、絵入りの小型本。草双紙の一種で、表紙が黄色であることからこの名がある。安永4年に恋川春町が出した『金々先生栄花夢』が最初とされる。それ以前の青本が子ども向けの絵本であったのに対し、黄表紙は大人向けで、世相や流行を、絵と文を使って洒落や風刺、笑いを交えて描いた。うぬぼれの強い若旦那が色男の評判を得ようと散財する山東京伝の『江戸生艶気樺焼』(天明5年・1785年)や、朋誠堂喜三二の作などが名高く、絵と文を一体として読ませる趣向は大人の読者に歓迎された。しかし、寛政の改革(1787〜93年)で出版統制が強まり、恋川春町が『鸚鵡返文武二道』(寛政元年・1789年)をめぐって幕府の呼び出しを受けたのちに没し、朋誠堂喜三二が戯作から離れるなど、風刺色が強い作品が取り締まりを受けて衰えた。その後は、複数冊をまとめて長編化した合巻へと移っていった。

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