合巻とは

分類
形式・ジャンル
読み
ごうかん

江戸時代後期、文化年間のはじめごろから明治初年にかけて刊行された、絵入りの長編読み物。草双紙の一種で、それまで五丁を一冊として数冊で完結していた黄表紙に対し、その数冊分を一冊に合わせて綴じたことから合巻の名がある。文化3年(1806年)の式亭三馬『雷太郎強悪物語』などが早い例とされる。話の筋が長くなり、仇討ちやお家騒動などが題材となって、歌舞伎の影響を受けた劇的な展開が好まれた。表紙は錦絵風の多色刷りで挿絵も豊富であり、浮世絵師の歌川国貞らが描いた華やかな絵が人気を高めた。曲亭馬琴の『傾城水滸伝』も合巻で書かれている。柳亭種彦の『偐紫田舎源氏』(文政12年〜天保13年)は、『源氏物語』を室町時代に置き換えた翻案で、国貞の絵とあいまって大評判となったが、天保の改革で絶版となり、種彦も同じ年に世を去った。幕末から明治初年にかけても書き継がれ、やがて新聞小説や講談速記の流行へと受け継がれた。

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