草双紙とは

分類
形式・ジャンル
読み
くさぞうし

江戸で出版された、絵を主とし、その余白に文章を書きこんだ大衆的な絵入り読み物の総称。薄い冊子を数冊組み合わせて売る安価な出版物で、貸本屋を通じて広く読まれた。表紙の色によって呼び分けられ、子ども向けの昔話を載せた赤本に始まり、黒本・青本と展開したのち、安永4年(1775年)に恋川春町が文も絵も自ら手がけた『金々先生栄花夢』を出して、大人の読者へ向けた洒落と風刺の黄表紙が生まれた。黄表紙は当世の流行や世相を軽妙にもじる知的な笑いを身上としたが、寛政の改革の出版統制で厳しく取り締まられ、以後は数冊を合わせて綴じた長編の合巻へ移ってゆく。合巻では、柳亭種彦が『源氏物語』の世界を室町の世に移し替えた『偐紫田舎源氏』(文政12年〜天保13年)が歌川国貞の絵とあいまって江戸最大の売れ行きを見せたが、これも天保の改革で絶版を命じられた。文章を主とする読本と対をなす存在であり、絵と文が一体となったその読み物の系譜は、後世の絵入り読み物にも通じている。

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