太平記とは

分類
形式・ジャンル
読み
たいへいき

南北朝時代の動乱を描いた軍記物語。全40巻(巻二十二は欠巻で、古い写本では実質39巻)。文保2年(1318年)の後醍醐天皇の即位から、鎌倉幕府の滅亡、建武の新政とその崩壊、南北朝の分裂、観応の擾乱を経て、貞治6年の足利義詮の死と細川頼之の管領就任に至る、約50年を叙述する。作者は不詳で、小島法師が関わったとされ、14世紀後半の1370年代までに今の形に近づいたと考えられている。文章は和漢混淆文で、『平家物語』とならぶ軍記物語の代表にあげられる。物語僧が節をつけて語り聞かせる「太平記読み」によって広まり、江戸時代には講談の題材となった。また『仮名手本忠臣蔵』が赤穂事件を『太平記』の世界に仮託したように、近世の浄瑠璃や歌舞伎にも多くの題材を提供した。近代では、吉川英治が戦後に長編『私本太平記』を書き、足利尊氏の側から時代を描き直している。

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