唐詩選とは
- 分類
- 形式・ジャンル
- 読み
- とうしせん
唐代の詩を選び集めた詩集で、7巻。明の李攀竜の編と伝えられるが確証はなく、李攀竜の名声を借りて出版されたとする見方もあって、編者は未詳とするのが定説である。唐の詩人128人の詩465首を、五言古詩・七言古詩・五言律詩・五言排律・七言律詩・五言絶句・七言絶句の詩体別に並べる。盛唐の詩に大きく偏り、杜甫・李白・王維の詩が多い一方、白居易や杜牧の詩は採られていない。中国では明末から清初にかけて流行したが、のちに偽書とされて顧みられなくなった。日本には江戸時代初期に伝わり、盛唐の詩を手本とすべきだと説いた荻生徂徠らの古文辞派の後押しで大いに流行した。徂徠の門人服部南郭が校訂した本が享保9年(1724年)に刊行されて広く読まれ、注釈書も数多く作られて、漢詩を学ぶ人の入門書となった。明治の文学者にとっても身近な書物で、森鴎外は随筆『俳句と云ふもの』(明治45年)で、少年のころ東京の家にあった本として、橘守部の『心の種』や『古今集』と並べて『唐詩選』を挙げている。
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- 俳句と云ふもの 1912年(大正元年)1月