芥川竜之介歌集(芥川龍之介)のあらすじ・登場人物
芥川が遺した短歌を集めた歌集
- 文字数
- 2,063字
- 読了目安
- 約4分
- 表記
- 新字旧仮名
この作品について
芥川竜之介が詠んだ短歌を集めた歌集。「紫天鵞絨」「桐」「薔薇」などの詞書のもとに、みずみずしい叙情をたたえた短歌が並ぶ。小説家として知られる芥川の、詩人としての一面をうかがわせる作品である。
あらすじ
「やはらかく深紫の天鵞絨をなづる心地か春の暮れゆく」——芥川竜之介が折々に詠んだ短歌を集めた歌集である。「紫天鵞絨」「桐」「薔薇」「客中恋」「若人」「砂上遅日」といった詞書のもとに、季節の移ろいや旅情、ほのかな恋、自然の情景をうたった歌が並ぶ。とりわけ、海辺の砂に生える弘法麦(こうぼうむぎ)を、雲の影の移ろいとともに繰り返し詠んだ連作は印象深い。「雲の影おつるすなはちふかぶかと弘法麦は青みふすかも」。小説家として名高い芥川の、繊細で叙情ゆたかな詩人としての一面をうかがわせる、清新な歌の数々である。
冒頭部(原文より)
目次 紫天鵞絨/桐/薔薇/客中恋/若人/砂上遅日 紫天鵞絨 やはらかく深紫の天鵞絨をなづる心地か春の暮れゆく
「芥川竜之介歌集」芥川龍之介(青空文庫)
末尾部(原文より)
きらゝ雲むかぶすきはみはろばろと弘法麦の葉は照りゆらぎ 雲の影おつるすなはちふかぶかと弘法麦は青みふすかも 雲の影さかるすなはちはろばろと弘法麦の葉は照りゆらぎ
「芥川竜之介歌集」芥川龍之介(青空文庫)
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