廿年後之戦争(芥川龍之介)のあらすじ・登場人物
夢に見た日仏の海戦
- SF
- 冒険
- 文字数
- 4,650字
- 読了目安
- 約9分
- 表記
- 新字旧仮名
- 種別
- 小説
この作品について
芥川龍之介が中学生のころに書いたとされる、日仏戦争の空想戦記。二十年後の一九二六年を舞台に、ジャワでの水兵の争いから日仏両艦隊の海戦に至る経過が、電報や新聞記事の文体で綴られる。巻末には雑誌風の奥付や、「是非御批評を乞」というあとがきまで付く。
あらすじ
一九二六年四月、ロイテル電報は、ジャワで日本の水兵とフランスの水兵が衝突し、争いが拡大していると伝える。ホノルルでは仏国東洋艦隊と日本の太平洋艦隊が相次いで出港し、東京は号外と演説で騒然となる。宣戦の大詔が下り、日仏両艦隊は洋上で交戦するが、日本艦隊は旗艦を先頭に二列縦陣で進みながらも敵の猛撃を受け、「夕張」「石狩」などを失って大敗する。生還者の談話は悲壮を極めるが、上滝式防弾鉄や斎藤砲といった新兵器の発明が報じられ、希望も見えてくる。やがて仏艦隊がジャワを占領したとの報が入るところで、語り手は目を覚まし、これがすべて夢だったと知る。巻末には、「実は四頁までは真面目に書いたが、以下はなぐり書きにした」との断り書きが添えられている。
冒頭部(原文より)
一九二六年四月二十日水曜日の朝端しなくも東京に発表せられしロイテル電報は政治社会及商業社会に少なからぬ畏懼と激動とを与へぬ 報は火曜日の夜日本領瓜哇発にて其文左の如し
「廿年後之戦争」芥川龍之介(青空文庫)
末尾部(原文より)
「をゝをゝ快哉」我と我声に驚て見れば之南柯の一夢春風面を撫でゝ庭前の梅花のちる事雪の如し
「廿年後之戦争」芥川龍之介(青空文庫)
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