海底大陸(海野十三)のあらすじ・登場人物
海底に挑む冒険
- SF
- 冒険
- 文字数
- 89,479字
- 読了目安
- 約2時間59分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 小説
この作品について
大西洋を航行する豪華客船の周辺に、正体不明の怪物が出没する。少年科学雑誌「子供の科学」に連載された、海野十三の海洋冒険SF長編。巨大客船、怪潜水艇、海底に暮らす超人たちと、少年向けの冒険活劇の道具立てを惜しみなく詰め込み、人類と未知の知的生物との出会いを描く。当時の読者を熱狂させた、戦前日本の海底SFの代表作である。
あらすじ
大西洋を渡る巨船クイーン・メリー号の周辺に、奇怪な怪物と怪潜水艇が現れ、船客を恐怖に陥れる。スミス警部らの捜査と、宇宙学者・長良川博士の調査によって、海底には人類に匹敵する知恵をもつ「海底超人」の世界が広がっていることが明らかになる。博士一行は怪潜水艇「鉄水母」で海底大陸へ招かれ、そこで王子ロローと出会い、超人たちの王国の実情と思わぬ事情を知る。人類との衝突を避けようとする者たちの努力もむなしく、やがて海底超人の大群がロンドンを襲撃する事態へと発展していく。
登場人物
- 三千夫 巨船クイーン・メリー号に乗り組むボーイの少年
- 長良川博士 海底に未知の知的生物がいると唱える宇宙学者
- スミス警部 怪物の正体を追う捜査官
- ロロー王子 海底大陸の王子。人類との橋渡しをしようとする
冒頭部(原文より)
大西洋上のメリー号 三千夫少年の乗り組んだ海の女王といわれる巨船クイーン・メリー号は、いま大西洋のまっただなかを航行中だった。 ニューヨークを出たのが七月一日だったから、きょうは三日目の七月三日にあたる。油のようにないだ海面を、いま三十ノットの快速を出して航行している。あと二日たてばフランスのシェルブール港にはいる予定だった。 ちょうど時刻は昼さがり。食堂もひととおり片づいて、乗客たちは、水着に着かえて船内の大プールにとびこんだり、または船尾の何段にもわかれた広い甲板の上でテニスをやる者、デッキ・ゴルフをやる者、輪なげをやる者など、それぞれに楽しい遊びにむちゅうであった。
「海底大陸」海野十三(青空文庫)
末尾部(原文より)
「海底超人の恐るべき実力にたいしては、とうてい人類はその敵でない。しかし賢明なるロロー殿下の在世されるかぎり、両者の衝突は未然に防止できるだろう。それは両者にとって、幸運なことといわなければならない」 これを読みかえしても、長良川博士がいまいかなる目標にむかって努力をしているか、大体推察できるではないか。 わが人類と海底超人とが、おなじ正義観念の上に立ち、たがいに愛し合って手をにぎれるのは、いつの日のことであろうか。あまり遠い日のことではないであろう。 ああ世紀の驚異! ああ海底大陸!
「海底大陸」海野十三(青空文庫)
原文を読む
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