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宇宙怪人(江戸川乱歩)のあらすじ・登場人物

空飛ぶ円盤とSF少年探偵団

  • SF
  • 冒険

江戸川乱歩 1953年(昭和28年)1月 「少年」

文字数
90,483字
読了目安
約3時間1分
表記
新字新仮名
種別
小説

この作品について

江戸川乱歩が1953年(昭和28年)、雑誌「少年」に連載した少年探偵団もの。空とぶ円盤が世界じゅうの空にあらわれる——宇宙人の来襲かと騒がれるなか、名探偵・明智小五郎と小林少年、少年探偵団が、宇宙怪人の謎に挑む。空飛ぶ円盤ブームを取り入れた、SF味ゆたかな少年探偵団ものである。

あらすじ

空とぶ円盤が、アメリカにはじまって、世界じゅうの空にあらわれるようになった。大きなお皿のような丸いものが、ものすごい早さで高い空を飛んでいく。どこかの国の新型偵察機ではないか、いや、宇宙のどこかの星から地球のようすを探りに来たのかもしれない——人々は半信半疑でうわさし合う。やがて日本の空にもしきりに円盤が姿を見せ、「宇宙怪人」の恐怖が世間をおおう。だが、その正体は、宇宙人ではなかった。すべては、名探偵・明智小五郎の宿敵、変装の名人・怪人四十面相のたくらみだったのだ。明智と小林少年、少年探偵団は、空とぶ円盤の秘密と、怪人のねらいに迫っていく。物語の終幕、追いつめられた四十面相は、水底のコンクリートの部屋に逃げこみ、潜航艇で東京湾へのがれようとするが、機械が壊されていることを知って、最後の抵抗に爆薬へ火をつける。すさまじい爆発——四十面相はこれで命を失ってしまったのか、それとも……? 空とぶ円盤ブームを取り入れた、SF味ゆたかな少年探偵団ものである。

登場人物

冒頭部(原文より)

 空とぶ円盤は、アメリカからはじまって、世界じゅうの空にあらわれました。日本にもあらわれたことが、ずっとまえの新聞にのっていましたが、そのお話のはじまるころには、それが日本の空に、しきりにあらわれるようになったのです。大きなおさらのような丸いものが、ひじょうな早さで、高い空を飛んでいくのです。

「宇宙怪人」江戸川乱歩(青空文庫)

末尾部(原文より)

 これが、怪人四十面相のさいごでした。かれは、水底のコンクリートのへやに逃げこみ、潜航艇で、東京湾へのがれようとしたのですが、潜航艇のキカイが、こわされていることを知り、今はこれまでと、水底のへやによういしてあった、爆薬に火をつけたのです。  ああ、四十面相はついに、この爆発によって、いのちをうしなってしまったのでしょうか。それとも、もしや、それとも……?

「宇宙怪人」江戸川乱歩(青空文庫)

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