或る女(有島武郎)のあらすじ・登場人物

情熱に忠実に生きた女の破滅

作者
有島武郎
発表
1919年(大正8年)3月
種別
小説
ジャンル
  • 恋愛
  • 心理
舞台
  • 東京都
  • 神奈川県
文字数
355,532字
読了目安
約11時間51分
表記
新字新仮名

この作品について

有島武郎が1919年(大正8年)に前編・後編として刊行した長編小説で、日本近代文学を代表する女性像を生んだ作者の最高傑作。美貌と才気にあふれながら、世間の道徳を蹴破って自らの情熱に忠実に生きようとする女・早月葉子の、奔放な愛とその破滅までを描く。渡米の船中で妻子ある事務長・倉地と激しい恋に落ち、渡米を捨てて日本へ引き返した葉子が、社会からも愛する男からも追いつめられ、病に蝕まれて孤独な最期へと向かう姿を、鋭い心理描写で克明にたどる。原型は「白樺」に連載された「或る女のグリンプス」で、大幅な改稿を経て前編・後編として世に問われた。本アプリでは前編・後編の二分冊で全編を収める。

あらすじ

人物相関図

船中で結ばれ、世間から葬られる許婚。船を降りず捨てられる親友唯一、正面から怒りをぶつける母。死の床で木村との結婚を許す後見人。木村に離縁を勧める関係を嗅ぎつけ新聞へ通信する最初の夫。二か月で捨てられる世間に隠された子妹。嫉妬の火種とな目を引くようになる末の妹。唯一まっすぐ愛せる相手ことうぎいち古藤義一木村の親友。植物学を志す学生さつきちかさ早月親佐葉子の母。キリスト教婦人同盟の副会長いそがわじょし五十川女史婦人同盟の会長。葉子の後見人たがわふじん田川夫人絵島丸の同船客。法学博士の妻きむらていいち木村貞一シヤトルの実業青年。葉子の許婚さつきようこ早月葉子二十五歳。亡き医師の長女。二人の妹がいるくらちさんきち倉地三吉汽船・絵島丸の事務長。無口・粗暴な大男きべこきょう木部孤筇従軍記者として名を上げた葉子の最初の夫さだこ定子乳母のもとに預けられた葉子の私生児さつきあいこ早月愛子葉子のすぐ下の妹。物語のはじめで十六歳さつきさだよ早月貞世末の妹。物語のはじめで十三歳
人物の関係を整理した相関図(アプリ収録の図をそのまま掲載しています)

章ごとの「厳選あらすじ」

アプリでは、この作品を次の章立てで詳しく読めます(全文はアプリ内)。

  1. 一 この作品について
  2. 二 主要人物
  3. 三 主要なサブキャラクター
  4. 四 前編① 新橋発——過ぎ去った男
  5. 五 前編② 絵島丸出帆——事務長倉地三吉
  6. 六 前編③ シヤトル——木村を捨てて
  7. 七 後編① 醜聞——「報正新報」の記事
  8. 八 後編② 芝の隠れ家——免職と離縁
  9. 九 後編③ 妹たちと竹柴館の一夜
  10. 十 後編④ 鎌倉——蝕まれてゆく心と体
  11. 十一 後編⑤ 崩壊——貞世の発病と倉地の失踪
  12. 十二 結末——加治木病院の手術台
  13. 十三 重要な設定と伏線

近い作品