俳句の作りよう(高浜虚子)のあらすじ・登場人物
平易な語り口で説く句作の手引き
- 文字数
- 45,877字
- 読了目安
- 約1時間32分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 随筆
この作品について
高浜虚子が『ホトトギス』に連載した初心者向けの俳句入門。「俗談平話のうちに俳諧の大乗を説く」と評された平易な語り口で、十七字を並べることから、題を決めて詠むこと、埋字、古句を読むことまで、実際に句を作るための手順を順に示す。
あらすじ
冒頭に「虚子の俳話は俗談平話のうちに俳諧の大乗を説くものなり」という評を引き、読者はこの書を俳諧の仮名法語として見るよう勧める。以下、「まず十七字を並べること」「じっと眺め入ること」「じっと案じ入ること」「埋字」「古い句を読むこと」など、章ごとに具体的な練習法を示す。いきなり型にとらわれず、まず十七字に言葉を並べてみる、題を決めて一つのものをじっと眺める、といった実践が中心で、実例の句も多く引かれる。最後は、俳句とは何かという議論の重要さを述べて閉じる。
冒頭部(原文より)
かつてある人の言葉に「虚子の俳話は俗談平話のうちに俳諧の大乗を説くものなり」とあったことは我が意を得た言である。近時は平易にいってすむことを高遠めかしく説くことが流行である。私はそれに与しない。 大徳智識の法話に「仮名法語」なるものがある。婦女老幼にも判るようにと仏の大道を仮名交じりの俗談平話に説くのである。読者この書をもって俳諧の仮名法語として見られよ。
「俳句の作りよう」高浜虚子(青空文庫)
末尾部(原文より)
さて今日の議論は何が一番必要かと言えば、もはや俳句そのものの圏内の議論ではなくて、俳句と他の文学との比較論と言ってもよい点まで足を進めていると思う。それはとりもなおさず俳句ということについての議論だと思われる。従来俳句という単に十七字の中で養われてきたもの、その格段なるもの、言いかえれば東洋的なもの。また日本人によって特別に養われ来ったもの。西洋人の経験なきもの。この俳句とは何ぞやということが、今日の最も重要の論題であろうと自分は思う。(大正三年稿)
「俳句の作りよう」高浜虚子(青空文庫)
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