七百五十句(高浜虚子)のあらすじ・登場人物
晩年の草庵で詠んだ句
- 文字数
- 19,089字
- 読了目安
- 約38分
- 表記
- 新字新仮名
この作品について
高浜虚子の最晩年の句を収めた句集。昭和26年から晩年に至る草庵での暮らし、句会、法要などの折々の句が、日付とともに並ぶ。老いの心境をのびやかに詠んだ句が多く、『五百句』から続く自選句集の掉尾にあたる。
あらすじ
本文は昭和26年から始まる。巻頭は「緑竹に蒼松にある冬日かな」で、新年の一月四日にホトトギス、玉藻、花鳥堂の社員が来訪した折の句である。続いて旧正月の「草の庵の女客」、「白梅の光り満ちたる庵かな」など、鎌倉の草庵の暮らしの句が並ぶ。二月、三月の句会の句や、いぬふぐりを詠む句、桜の句などが続き、各句には日付と句会の名が付く。句仏の十七回忌の折の「独り句の推敲をして遅き日を」など、老境ののどかさと寂しさを感じさせる句が多い。晩年まで句会を続け、日々を句にした虚子の姿が見える。
冒頭部(原文より)
昭和二十六年 緑竹に蒼松にある冬日かな 一月四日 ホトトギス、玉藻、花鳥堂社員来。 旧正の草の庵の女客 羽子つこか手毬つこかともてなしぬ 二月一日 まり千代、小くに、五郎丸、小時、実花来。 白梅の光り満ちたる庵かな 二月二十六日 句謡会。草庵。
「七百五十句」高浜虚子(青空文庫)
末尾部(原文より)
幹にちよと花簪のやうな花 椿大樹我に面して花の数 鎌倉の草庵春の嵐かな 英雄を弔ふ詩幅桜生け 春の山屍をうめて空しかり 三月三十日 句謡会。婦人子供会館。 独り句の推敲をして遅き日を 三月三十日 句仏十七回忌。
「七百五十句」高浜虚子(青空文庫)
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