檸檬忌(三好達治)のあらすじ・登場人物
亡き友を昔のレコードに重ねる
- 文字数
- 104字
- 読了目安
- 約1分
- 表記
- 旧字旧仮名
この作品について
三好達治が梶井基次郎の忌日を詠んだ短い詩。1936年(昭和11年)5月の「文學界」に発表された。梶井の代表作『檸檬』にちなむ「檸檬忌」は、梶井の命日である3月24日をいう。亡き友を思う気持ちを、悲しみもなく驚きもないと突き放しつつ、静かな喪失感として歌う。
あらすじ
「友よ 友よ 四年も君に会はずにゐる……」と呼びかけて始まる。梶井が亡くなって四年が過ぎ、「やつと 君がこの世を去つたのだとこの頃私は納得した」と語る。もはや悲しみもなく、愕きもない、それが少しもの足りない、と書き、その空虚さを自らいぶかしむ。そして君の手紙を読み返し、「昔のレコードをかけてみる」。四行の短い詩で、亡くなった友の存在が、時間の経過とともに実感を失っていくこと、それでも手紙とレコードという形で繰り返し立ち返るさまが歌われる。
冒頭部(原文より)
友よ 友よ 四年も君に會はずにゐる…… さうしてやつと 君がこの世を去つたのだとこの頃私は納得した
「檸檬忌」三好達治(青空文庫)
末尾部(原文より)
もはや私は 悲しみもなく 愕きもなく(それが少しもの足りない) 君の手紙を讀みかへす ――昔のレコードをかけてみる
「檸檬忌」三好達治(青空文庫)
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