織田君の死(太宰治)のあらすじ・登場人物
盟友・織田作之助の死に捧げた哀悼
- 文字数
- 698字
- 読了目安
- 約1分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 随筆
この作品について
太宰治が、盟友・織田作之助の死に際して書いた追悼文。1947年(昭和22年)、無頼派の作家・織田作之助が33歳で早世したとき、太宰がその哀しみと怒りをこめて綴った、短くも激しい弔いの言葉である。
あらすじ
「織田君は死ぬ気でいたのである」——太宰はそう書き起こす。太宰は織田作之助と、ほんの二度、しかも一箇月ほど前に初めて会ったきりだった。だが、はじめて銀座で会ったとき、「なんてまあ哀しい男だろう」と思い、その行く手に「死の壁以外に何も無い」のがありありと見えたという。世のおとなたちが、織田の死に「自重が足りなかった」などと、したり顔の批判を与えることに、太宰は激しく反発する。「そんな恥知らずの事はもう言うな!」。彼は、生を棄てるのは罪悪だと説きながら人を死に追いやる世の詭弁を告発したセナンクールの言葉を引き、こう叫ぶ。「織田君を殺したのは、お前じゃないか」。そして——「織田君! 君は、よくやった」。同じ無頼派を生きた盟友への、短くも激しい哀悼の言葉である。
冒頭部(原文より)
織田君は死ぬ気でいたのである。私は織田君の短篇小説を二つ通読した事があるきりで、また、逢ったのも、二度、それもつい一箇月ほど前に、はじめて逢ったばかりで、かくべつ深い附合いがあったわけではない。 しかし、織田君の哀しさを、私はたいていの人よりも、はるかに深く感知していたつもりであった。
「織田君の死」太宰治(青空文庫)
末尾部(原文より)
織田君を殺したのは、お前じゃないか。 彼のこのたびの急逝は、彼の哀しい最後の抗議の詩であった。 織田君! 君は、よくやった。
「織田君の死」太宰治(青空文庫)
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