徒党について(太宰治)のあらすじ・登場人物
孤高と徒党を疑う
- 文字数
- 1,171字
- 読了目安
- 約2分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 随筆
この作品について
太宰治の短い随筆。1948年(昭和23年)4月、雑誌「文芸時代」に発表された。文壇の仲間づき合いを念頭に、「徒党」と「孤高」の双方を疑い、自分は「孤低」だと自嘲しながら、友情と信頼の難しさを語る。文壇や作家仲間への批評としても読まれる。
あらすじ
徒党は政治であり、政治は力、その頼みは「多数」だが、文学では事情が違うと作者は言う。「孤高」は下手なお世辞として使い古され、それを号する人はたいていキザで、「群」をののしって侘びしさをごまかしているだけだ、と疑う。自分は孤高ではなく「孤低」、友達が欲しくても誰も遊んでくれず、徒党の苦しさも予感して敢えて親交を避けているのだと言う。徒党の苦痛は、一味の馬鹿らしいものを賞讃しなければならない義務で、最も憎むものも頼りにする人間も、実は徒党の敵手のなかにいるものだと述べる。最後に、新しい徒党の形式は、仲間同士が公然と裏切るところから始まるかもしれず、友情と信頼を徒党の中に見たことがない、と結ぶ。
冒頭部(原文より)
徒党は、政治である。そうして、政治は、力だそうである。そんなら、徒党も、力という目標を以て発明せられた機関かも知れない。
「徒党について」太宰治(青空文庫)
末尾部(原文より)
新しい徒党の形式、それは仲間同士、公然と裏切るところからはじまるかもしれない。 友情。信頼。私は、それを「徒党」の中に見たことが無い。
「徒党について」太宰治(青空文庫)
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