誇張法とは
- 分類
- 文体・技法
- 読み
- こちょうほう
物事の大きさや程度を、実際よりもはるかに大きく、あるいは小さく言い表して、印象を強める修辞技法。誇張表現、ハイパーボリーともいう。「山のような宿題」「猫の額ほどの庭」「目が回るほど忙しい」のように、事実としては受け取られないことが話し手と聞き手のあいだで了解されているところに成り立ち、うそや誇大な宣伝とは区別される。比喩と組み合わさることが多く、「猫の額」は小ささを強める誇張であると同時に隠喩でもある。古くから詩歌で好まれ、唐の李白が愁いのために白髪がのびたと歌った「白髪三千丈」は誇張の代表例として知られ、日本では大げさな言い方そのものを指す言葉にもなった。日本の古典でも、軍記物語の豪傑の描写や、滑稽本・落語の語り口に、誇張が迫力やおかしみを生む例が多い。近代の小説では、夏目漱石の『坊っちゃん』の語り手が、自分の無鉄砲ぶりや周囲の人物を大げさな言葉で語ることで、勢いのある笑いを生んでいる。反対に、物事を実際より控えめに言うことで、かえって強い印象を残す技法は、緩叙法(控えめな表現)と呼ばれる。
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- 坊っちゃん 1906年(明治39年)4月