滑稽本とは

分類
形式・ジャンル
読み
こっけいぼん

江戸時代後期の戯作の一種で、庶民の日常や旅先の失敗を、会話の面白さで笑わせる読み物。談義本・洒落本・噺本などの流れを受けて育ち、享和2年(1802年)に十返舎一九が『東海道中膝栗毛』(初編の題は『浮世道中膝栗毛』)を出して大評判となったことで、形が固まった。江戸の弥次郎兵衛と北八が、伊勢参りから京・大坂へと東海道を旅しながら、見栄を張っては恥をかく道中を、宿場ごとの失敗談と狂歌でつづる。式亭三馬は、銭湯に集まる人々の会話を写し取った『浮世風呂』(文化6〜10年・1809〜13年)、髪結い床を舞台にした『浮世床』(文化10〜11年・1813〜14年)で、会話体を駆使した新しい笑いを生んだ。この系譜は明治にも続き、仮名垣魯文は『東海道中膝栗毛』を踏まえた『西洋道中膝栗毛』(明治3〜9年)で、弥次喜多を西洋の旅へ送り出して、文明開化の世相を笑いにした。

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