落語とは
- 分類
- 形式・ジャンル
- 読み
- らくご
一人の演者が身ぶりと声色を使い分け、滑稽噺や人情噺、怪談噺などを語り演じる、江戸時代に成立した日本の伝統的な話芸。落とし噺とも呼ばれ、話の末尾を「落ち(サゲ)」で結ぶのを特色とする。文学史では、幕末から明治に活躍した三遊亭円朝の存在が大きい。円朝は『怪談牡丹灯籠』『真景累ヶ淵』などの怪談噺や、義理人情を描く『文七元結』『塩原多助一代記』などの人情噺を自作・口演して、落語を芸術的な高みへ押し上げた。とりわけ明治17年(1884年)に出版された『怪談牡丹灯籠』の速記本は、話し言葉をそのまま文字に写した語り口が、二葉亭四迷ら言文一致運動の作家たちの文体づくりに大きな手本を与えたことで名高い。円朝の『名人長二』のように、その噺は読み物としても味わい深く、口承の話芸と近代文学とを結ぶ貴重な達成となった。