怪談とは
- 分類
- 形式・ジャンル
- 読み
- かいだん
幽霊や妖怪など、この世ならぬ怪異を題材とする物語の総称。江戸期には歌舞伎や読本・百物語の座で盛んに語られ、その伝統は近代文学にも流れ込んだ。幕末から明治にかけて活躍した落語家・三遊亭円朝は『怪談牡丹灯籠』『真景累ヶ淵』などの怪談噺を自作して高座にかけ、明治17年(1884年)に出版された『怪談牡丹灯籠』の速記本は、話し言葉をそのまま写した語り口が二葉亭四迷らの言文一致の文体づくりの参考になったことでも文学史に名を残す。明治37年(1904年)には小泉八雲が、日本各地に伝わる怪異の伝説を英文で再話した作品集『怪談』を著し、「雪女」「耳無芳一の話」などを世界に紹介した。大正から昭和にかけても、泉鏡花の幻想的な怪異譚や、岡本綺堂が近代的な語り口で洗練させた怪談集『青蛙堂鬼談』(大正15年)などが書かれ、探偵小説の怪奇趣味とも響き合いながら独自の系譜を保ち続けた。