仏教人生読本(岡本かの子)のあらすじ・登場人物
人生の悩みに答える仏教
- 文字数
- 124,957字
- 読了目安
- 約4時間10分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 随筆
この作品について
岡本かの子が、自身の信仰と経験をもとに、仏教を人生の悩みを解く道として語った書物。『この書を世に贈るについての言葉』によれば、二十年近くの経験を省み、批判して書き集めたもの。小説家として知られる前の、仏教研究者としてのかの子の側面が分かる。
あらすじ
巻頭の「この書を世に贈るについての言葉」で、筆者は、二十年近く心に感じ身に行ってきた経験をふりかえり、批判してみたことを偽りなく書き集めたのがこの書物だと述べる。一人の人間が真に感じ想ったことは、世の人々にも同感してもらえるはずで、自分の信仰する仏教は人間に親切で怜悧だから、仏教を通して語る言葉は、人生解決の役に立つと信じていると記す。本文は、人生の苦しみや迷いを、仏教の説明によって解きほぐしてゆく講話の形をとる。一人の信を持った人間の説明は、すべて信の力のあらわれであり、仏陀の電気の火花であると、筆者は結ぶ。昭和九年の日付が付される。
冒頭部(原文より)
この書を世に贈るについての言葉 二十年近くも、私が心に感じ身に行って来た経験をふりかえり、また、批判してみたことを偽りなく書き集めたのが、この書物となりました。私という一人の人間が、真に感じたり想ったりしたことは、同じ人間である世のみな様に語って真実同感して頂けることと信じます。また私の信仰する仏教は、飽くまでも人間に対して親切で怜悧でありますから、仏教の信仰を通して語る私の言葉は、殆んど絶対な理解や同情をみな様にお贈りすることが出来、みな様の「人生解決」のお役に立つことをかたく信じて疑いません。
「仏教人生読本」岡本かの子(青空文庫)
末尾部(原文より)
めいめいその体験を味われるまでが仏教の説明によって導かれます。それならば仏教の説明は中身のない殻であるか。そんなことはありません。一人の「信」を持った人間のする説明は全部、「信」の力の現れであります。仏陀の電気の火花であります。私は、この火花によってあらゆる説明の仕方をして見ました。
「仏教人生読本」岡本かの子(青空文庫)
原文を読む
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