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三日幻境(北村透谷)のあらすじ・登場人物

三日間の旅で洗う心

北村透谷 1892年(明治25年)8月 「女學雜誌」

文字数
7,016字
読了目安
約14分
表記
新字旧仮名
種別
随筆

この作品について

北村透谷の紀行文。1892年(明治25)8月と9月、『女学雑誌』に二回にわたって連載された。人生の忙しさに疲れた作者が、三日間の旅で心を洗う様子を、漢文調の美文で綴る。

あらすじ

冒頭は「人生何すれぞ常に忙促たる、半生の過夢算ふるに遑なし」。浮世に背き志を蓄えてから、世の道が険しく、熱い夏や凄い冬を過ごして旅路の空を眺めていることを述べ、ゴールドスミスの詩を引いて故郷に帰ることを願う。末尾では、友の家を訪ねたり、再び百草園に遊んだりしたことに触れ、旅行記を書き立てて遊興を得意げに書くのは嫌いなので、ここで筆を擱くと結ぶ。

冒頭部(原文より)

     (上)  人生何すれぞ常に忙促たる、半生の過夢算ふるに遑なし。悲しいかな、我も亦た浮萍を追ひ迷雲を尋ねて、この夕徒らに往事を追懐するの身となれり。  常に惟ふ、志を行はんとするものは必らずしも終生を労役するに及ばず。詩壇の正直男(ゴールドスミス)この情を賦して言へることあり。

「三日幻境」北村透谷(青空文庫)

末尾部(原文より)

日ぐらしの声の底から岩清水  この夜は山麓の覊亭に一泊し、あくる朝連立て蒼海を其居村に訪ひ、三個再び百草園に遊びたることあれど、記行文書きて己れの遊興を得意顔に書き立つること平生好まぬところなれば、こゝにて筆を擱しぬ。 (明治二十五年八月)

「三日幻境」北村透谷(青空文庫)

原文を読む

原文は青空文庫で公開されています(アプリからも同じ本文をダウンロードして縦書きで読めます)。

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