北村透谷詩集(北村透谷)のあらすじ・登場人物
評論の透谷が残した詩
- 文字数
- 8,006字
- 読了目安
- 約16分
- 表記
- 旧字旧仮名
この作品について
北村透谷の詩を集めた詩集。「夢中の夢」「朝靄の歌」「春駒」「髑髏舞」「蝶のゆくへ」などの短い詩と、物語詩を含む。青春の理想と挫折を抱えた透谷の、言葉の調べを味わえる一巻。評論家として知られる透谷の詩人としての面が見える。
あらすじ
冒頭の「夢中の夢」は「嗚呼かく弱き人ごゝろ、嗚呼かく強き戀の情」と始まる短い詩。続く「朝靄の歌」は、美しいが幾日も保たない花を歌い、「春駒」は「門出」から始まる章立てで、北風に窓を閉ざされた朝夕に書物と火鉢だけを友とする若者が春を待つ心をつづる。巻中には「髑髏舞」「蝶のゆくへ」などがあり、巻末は小唄風の恋の歌で終わる。
冒頭部(原文より)
夢中の夢 嗚呼かく弱き人ごゝろ、 嗚呼かく強き戀の情、 朝靄の歌 もらすなよあだうつくしの花、 消ゆる汝共に散るものを、 うつくしとても幾日經ぬべき、 盛りと見しははやすたり
「北村透谷詩集」北村透谷(青空文庫)
末尾部(原文より)
草の葉末に唯だひとよ。かりのふしどをたのみても。さて美い夢一つ、見るでもなし。野ざらしの風颯々と。吹きわたるなかに何がたのしくて。 結びし前はいかなりし。消えての後はいかならむ。ゆふべとけさのこの間も。うれひの種となりしかや。待ちやれと言つたはあやまち。とく/\消してたまはれや。
「北村透谷詩集」北村透谷(青空文庫)
原文を読む
原文は青空文庫で公開されています(アプリからも同じ本文をダウンロードして縦書きで読めます)。