長塚節句集(長塚節)のあらすじ・登場人物
歌人のもうひとつの顔
- 文字数
- 2,335字
- 読了目安
- 約5分
- 表記
- 旧字旧仮名
この作品について
長塚節の俳句をまとめた小さな句集。歌人として知られる節だが、農村の暮らしを見つめる目は俳句にも生きている。秋の野菜や稲、茸、紅葉など、田畑と山野の景がいきいきと詠まれる。
あらすじ
巻頭は「白菜や間引き/\て暮るゝ秋」「柿くふや安達が原の百姓家」といった、秋の句で始まる。畑の作物、豆、稲の刈り入れ、茸狩り、櫨紅葉など、農村の暮らしと季節の移ろいが、素朴な言葉で詠まれる。「佐渡について母への状や秋の風」のように旅先の句も含まれる。巻末には略年譜が付され、1915年に三十七歳で亡くなるまでの歩みが簡潔に記されている。
冒頭部(原文より)
俳句 白菜や間引き/\て暮るゝ秋 七年の約を果すや暮の秋 散りぬべき卿の秋の毛虫かな 花煙草葉を掻く人のあからさま 藁灰に莚掛けたり秋の雨 豆引いて莠はのこる秋の風 わかさぎの霞が浦や秋の風
「長塚節句集」長塚節(青空文庫)
末尾部(原文より)
一九一五(大正四)年 一月、再度九州大学附属病院に入院し、隔離室へ。同月、「鍼の如く(五)」を「アララギ」に発表。二月七日に昏睡状態に陥り、八日永眠。福岡で荼毘にふされる。三月一四日、故郷の共同墓地に埋葬される。享年三七。 ※ 略年譜作成にあたり、『日本の詩歌 3』(中央公論社)所収の上田三四二氏による年譜を参照させていただいた。(青空文庫・浜野)
「長塚節句集」長塚節(青空文庫)
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