展望(雑誌)とは

分類
結社・団体
読み
てんぼう

昭和21年(1946年)1月、筑摩書房が創刊した総合雑誌。編集長の臼井吉見のもとで評論とともに創作にも力を入れ、敗戦直後の文学の重要な発表の場となった。創刊号には、敗戦の翌月に獄死した哲学者・三木清の遺稿「親鸞」が載っている。太宰治はこの雑誌に、戦後の津軽を舞台にした戯曲『冬の花火』(昭和21年)と、詩人の夫を持つ妻の目から描いた『ヴィヨンの妻』(昭和22年)を発表し、昭和23年(1948年)6月号から8月号にかけては、三つの手記からなる『人間失格』を連載した。連載が始まって間もなく作者は世を去り、残る回は没後に掲載されている。ほかに中野重治『五勺の酒』、椎名麟三『深夜の酒宴』(ともに昭和22年)、大岡昇平『野火』(昭和26年)など戦後文学の代表作が載り、宮本百合子も長編『道標』(昭和22年〜)を連載した。昭和26年(1951年)9月に休刊し、昭和39年(1964年)10月に復刊したが、昭和53年(1978年)8月に終刊した。なお、太宰の随想『十五年間』や坂口安吾の『ぐうたら戦記』が載った『文化展望』は別の雑誌である。

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