宝石(雑誌)とは

分類
結社・団体
読み
ほうせき

昭和21年(1946年)4月、岩谷書店が創刊した探偵小説の専門誌。編集主幹は城昌幸。戦時中に途絶えていた探偵小説の復興を担い、創刊の年に横溝正史の『本陣殺人事件』を連載して看板とした。毎年懸賞で新人を募り、第1回からは香山滋・山田風太郎・島田一男らが、昭和24年(1949年)の懸賞からは日影丈吉・土屋隆夫・中川透(のちの鮎川哲也)らが世に出ている。昭和31年(1956年)に城を社長とする宝石社へ発行が移ったが経営は苦しく、翌昭和32年(1957年)8月号から江戸川乱歩が編集長を引き受け、私財を投じて立て直しを図った。乱歩は探偵作家以外の書き手にも作品を求めて誌面を広げ、この時期には星新一が同人誌に載せた作品の転載でデビューし、松本清張の『零の焦点』も連載された。乱歩自身は、それ以前にも、変装して別の夜の暮らしを送る男を描いた短編『畸形の天女』(昭和28年)をこの誌に発表している。収録作では、坂口安吾の随筆『私の探偵小説』(昭和23年)や、山川方夫の短編『十三年』『ロンリー・マン』(ともに昭和35年)も載った。昭和39年(1964年)5月の号で終刊し、誌名の権利は光文社に引き継がれた。

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