新青年とは

分類
結社・団体
読み
しんせいねん

大正9年(1920年)1月、博文館が創刊した青年向けの月刊娯楽雑誌。初代編集長は森下雨村で、当初は地方の青年に向けた修養と海外雄飛の雑誌として出発したが、海外探偵小説の翻訳紹介が人気を呼び、都会的でモダンな趣向を凝らした総合誌へと姿を変えた。大正12年(1923年)、同誌に投じた江戸川乱歩の『二銭銅貨』が掲載されて作家としてのデビューを飾り、乱歩は以後も『心理試験』『D坂の殺人事件』(いずれも大正14年)や『押絵と旅する男』(昭和4年)などをこの誌上に発表した。甲賀三郎の『琥珀のパイプ』(大正13年)、小酒井不木の『恋愛曲線』、夢野久作のデビュー作『あやかしの鼓』(ともに大正15年)、海野十三の『電気風呂の怪死事件』(昭和3年)、小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』(昭和9年)、久生十蘭の『魔都』(昭和12年)など、日本の探偵小説・科学小説を代表する作品の多くがここから生まれた。横溝正史・水谷準らが編集長を務めた昭和初期には、映画・ジャズ・ファッションなどのモダン都市の風俗を軽妙なコラムで紹介し、「モボ・モガ」の時代の空気を伝える雑誌ともなった。乱歩を皮切りに数多くの探偵作家を輩出し、日本の探偵小説の揺籃と呼ばれる。戦時下には探偵小説の掲載が難しくなって誌面も変わり、戦後に復活を図ったが、昭和25年(1950年)7月に廃刊した。

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