歌舞伎とは
- 分類
- その他
- 読み
- かぶき
江戸時代のはじめ、出雲阿国のかぶき踊りに始まり、庶民の圧倒的な人気を得て大成した日本の伝統演劇。荒事・和事の様式美、義理と人情の葛藤を描く世話物や壮大な時代物など多彩な演目を生み、鶴屋南北や幕末の河竹黙阿弥らが数々の名狂言を残した。明治に入ると、荒唐無稽を排して近代劇にふさわしい写実性と文学性を求める演劇改良運動が起こり、坪内逍遥が西洋史劇の手法を取り入れた『桐一葉』を書いて、劇作家が創作する「新歌舞伎」の道をひらいた。なかでも岡本綺堂は、名工の芸術家魂を描いた『修禅寺物語』(明治44年)や『番町皿屋敷』で、登場人物の心理を掘り下げた格調高い新歌舞伎の名作を残した。泉鏡花の幻想的な戯曲も歌舞伎や新派の舞台で命を得ており、伝統演劇は近代の劇文学と深く交わりながら、今日まで生き続けている。