改造とは
- 分類
- 結社・団体
- 読み
- かいぞう
大正8年(1919年)4月、山本実彦の改造社が創刊した総合雑誌。第一次世界大戦後の社会改造の機運を背景に、労働問題や社会主義の論説を大胆に掲げて急成長し、「中央公論」と並ぶ二大総合誌となった。バートランド・ラッセル(大正10年)やアインシュタイン(大正11年)を日本へ招くなど、企画力でも知られる。文芸欄も重視され、志賀直哉『暗夜行路』が断続的に連載されたほか、芥川龍之介が晩年の『河童』(昭和2年)を、横光利一が意識の流れを取り入れた実験作『機械』(昭和5年)を、堀辰雄が『風立ちぬ』(昭和11年)を発表するなど、大正末から昭和戦前期の重要作の舞台となった。プロレタリア文学の作品も多く載り、黒島伝治はシベリア出兵を描いた『渦巻ける烏の群』(昭和3年)をこの誌に発表している。昭和初期に設けた懸賞創作・懸賞評論は新人の登竜門ともなり、龍胆寺雄の『放浪時代』が懸賞創作に入選したほか、昭和4年(1929年)の懸賞評論では宮本顕治の「『敗北』の文学」が一等、小林秀雄の「様々なる意匠」が二等に入って、小林の批評家としての出発点となった。また谷崎潤一郎と芥川の「小説の筋論争」も、この誌上で交わされている。改造社は『現代日本文学全集』(大正15年刊行開始)で円本ブームの火付け役ともなった。戦時下の昭和19年(1944年)に軍部の圧力で廃刊へ追い込まれ、戦後に復刊したものの昭和30年(1955年)に終刊した。