ペロー童話とは
- 分類
- 形式・ジャンル
- 読み
- ぺろーどうわ
フランスのシャルル・ペローが1697年に出した童話集『過ぎし昔の物語ならびに教訓』の通称。民間に語り伝えられてきた昔話を、宮廷やサロンの読者に向けた洗練された散文に書き改めた8編を収め、「眠れる森の美女」「赤ずきん」「青ひげ」「長靴をはいた猫」「サンドリヨン(シンデレラ)」などが並ぶ。散文集は息子の名で出されたが、ペロー自身の仕事とみられている。各話の終わりに韻文の短い「教訓」を添えるのが特徴で、そこには大人の読者に向けた皮肉や警句ものぞく。民間の昔話を文学として書き残した早い例であり、およそ百年後に出たグリム兄弟の昔話集と多くの話型を共有しながら、細部や結末はしばしば異なる。「眠れる森の美女」では姫が目覚めたあとにも物語が続き、かぼちゃの馬車やガラスの靴といったシンデレラの道具立てもペロー版に由来する。日本では楠山正雄が「眠る森のお姫さま」「灰だらけ姫」「猫吉親方」「青ひげ」などの題で子ども向けに訳した。坂口安吾は評論『文学のふるさと』で、ペローの「赤頭巾」の突き放すような結末に、文学のふるさとを見ている。