歴史的仮名遣いとは
- 分類
- 文体・技法
- 読み
- れきしてきかなづかい
「てふてふ(蝶々)」「けふ(今日)」のように、平安時代中期以前の文献に見える仮名の用法を規範とする表記法。旧仮名遣いともいう。中世には藤原定家に由来する定家仮名遣が広く行われていたが、江戸中期の僧で国学者の契沖が『万葉集』などの古い文献を調べてその誤りを正し、元禄8年(1695年)刊行の『和字正濫鈔』で上代の仮名遣いを明らかにした。明治政府はこの契沖の仮名遣いを採用して公用文と学校教育の基準としたため、近代文学の作品はそのほとんどがこの表記で書かれている。昭和21年(1946年)の内閣告示「現代かなづかい」(昭和61年に「現代仮名遣い」として改定)が発音に基づく表記へ切り替えて以降は、古典や近代文学の原文を読むための知識となった。このアプリが作品ごとに示す「文字遣い種別」は、青空文庫の底本がどちらの表記によるかを表している。新字新仮名は現代の表記に改めたもの、新字旧仮名・旧字旧仮名は歴史的仮名遣いを残したもので、樋口一葉『たけくらべ』や鴨長明『方丈記』は後者にあたる。