曽我物語とは
- 分類
- 形式・ジャンル
- 読み
- そがものがたり
建久4年(1193年)5月、源頼朝が催した富士の裾野の巻狩りの場で、曽我十郎祐成・五郎時致の兄弟が、父の仇である工藤祐経を討った事件を中心に描いた軍記物語。兄弟の父・河津三郎祐泰は、所領をめぐる争いから工藤祐経の放った刺客に射殺され、幼かった兄弟は、母の再嫁先の曽我家で育ちながら、長い年月をかけて仇討ちの機会をうかがう。討ち入りのあと、兄は仁田忠常に討たれ、弟は捕らえられて頼朝の前で名乗りを上げたのち処刑される。十郎の恋人であった大磯の遊女・虎御前が、出家して兄弟の菩提を弔う後日の話も語られる。作者は未詳で、成立は鎌倉時代末から室町時代にかけてとされ、漢字で書かれた真名本と、仮名交じりの仮名本の二系統の本文がある。物語は語り物として各地に広まり、曽我兄弟の仇討ちは、能、幸若舞、浄瑠璃、歌舞伎の題材となった。特に江戸時代には正月の歌舞伎で曽我物を上演する慣例が生まれるほど親しまれ、『寿曽我対面』はその代表的な演目である。近代でも、坂口安吾が弟の五郎を暴れん坊の少年として描いたユーモア小説『曽我の暴れん坊』(昭和29年)を書いている。
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- 曽我の暴れん坊 1954年(昭和29年)5月