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首が落ちた話(芥川龍之介)のあらすじ・登場人物

斬られた首の行方

  • 怪奇
  • 社会

芥川龍之介 1918年(大正7年)1月 「新潮」

文字数
7,635字
読了目安
約15分
表記
新字新仮名
種別
小説

この作品について

日清戦争を背景に、戦場で首を斬られた清国兵何小二のその後を描く短編。「上」「中」「下」の三章で、死の淵で見た幻から、北京の日本公使館での談話までが語られる。新聞記事で『聊斎志異』に触れる点が印象に残る。

あらすじ

日清戦争のさなか、清国軍の騎兵何小二は、日本騎兵と遭遇して頸を斬られ、馬で高粱畑を駆け抜ける。川のほとりで馬から投げ出された彼は、死の恐怖にあえいだのち、母のスカートや胡麻畑、纏足の足などが蒼空に浮かぶのを見て、深い寂しさに襲われ、これまでの生活を悔いて、助かったら償いたいと願う。それから一年ほどのち、北京の日本公使館で、武官の木村少佐は、技師の山川に新聞記事を見せる。何小二は凱旋後に素行が悪くなり、酒楼の喧嘩で、戦場で受けた傷口が開き、首が落ちて死んだという内容だった。少佐は、戦場の野戦病院で何小二に会ったことを語り、人間は自分のあてにならなさを痛切に知っておく必要があると言う。

登場人物

冒頭部(原文より)

 何小二は軍刀を抛り出すと、夢中で馬の頸にしがみついた。確かに頸を斬られたと思う――いや、これはしがみついた後で、そう思ったのかも知れない。

「首が落ちた話」芥川龍之介(青空文庫)

末尾部(原文より)

 木村少佐は新しい葉巻に火をつけてから、ほとんど、得意に近いほど晴々した調子で、微笑しながらこう云った。 「我々は我々自身のあてにならない事を、痛切に知って置く必要がある。実際それを知っているもののみが、幾分でもあてになるのだ。そうしないと、何小二の首が落ちたように、我々の人格も、いつどんな時首が落ちるかわからない。――すべて支那の新聞と云うものは、こんな風に読まなくてはいけないのだ。」

「首が落ちた話」芥川龍之介(青空文庫)

原文を読む

原文は青空文庫で公開されています(アプリからも同じ本文をダウンロードして縦書きで読めます)。

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