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黒田如水(吉川英治)のあらすじ・登場人物

軍師・黒田官兵衛、智謀の生涯

  • 歴史

吉川英治 1943年(昭和18年)

文字数
163,662字
読了目安
約5時間27分
表記
新字新仮名
種別
小説
舞台
  • 兵庫県

この作品について

吉川英治の歴史小説。豊臣秀吉の名軍師として知られ、のちに黒田如水と号した黒田官兵衛——その智謀の生涯を描く。荒木村重に囚われて伊丹の獄に幽閉された苦難をはじめ、戦国乱世を智略で生き抜いた一人の武将の姿を、吉川が力強く描き出す。

あらすじ

播磨・御着の城に仕える一人の若武者、黒田官兵衛——後の黒田如水。物語は、彼が織田信長に接近し、羽柴秀吉の参謀として頭角を現していく姿を描く。だが官兵衛は、謀叛を起こした荒木村重を翻意させようと単身伊丹城に乗り込み、あべこべに囚われて、一年におよぶ土牢の幽閉を強いられる。じめじめした獄窓から見上げた藤の花——それを「生涯の師」と仰いだ官兵衛は、救出された後も、その苦難を忘れぬために生きる。秀吉の天下取りを陰で支えた智謀、そして乱世をしたたかに生き抜く処世——吉川英治は、稀代の軍師・黒田官兵衛の生涯を、緊張感あふれる筆致で描き出す。「これらの者の忠節をわすれぬ為」と語る官兵衛の言葉に、彼の人となりが凝縮された、力強い歴史小説である。

登場人物

冒頭部(原文より)

蜂の巣 一  太鼓櫓の棟木の陰へ、すいすいと吸いこまれるように、蜂がかくれてゆく、またぶーんと飛び出してゆくのもある。  ここの太鼓もずいぶん久しい年代を経ているらしい。鋲の一粒一粒が赤く錆びているのでもわかる。要するに、この御着の城と同時に建った物であることは疑いもない。

「黒田如水」吉川英治(青空文庫)

末尾部(原文より)

「あのころ、日々、仰ぎ見ては、心に銘じた獄窓の藤花こそ、申さば官兵衛の生涯の師であり、家の吉祥でもありますので」  と、答えたという。  もういちどここで彼の年齢を指折ってみよう。とき天正九年、彼は三十六歳であった。

「黒田如水」吉川英治(青空文庫)

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